地域がん診療連携拠点病院
地域がん診療連携拠点病院の役割
当院は、平成20年より地域がん診療連携拠点病院に指定されています。
がん対策は、平成19年4月に施行されたがん対策基本法の基本理念に則り推進されています。そのなかで、厚生労働省は、全国どこでも質の高いがん医療を提供することができるよう、がん診療連携拠点病院の整備をすすめてきました。
地域がん診療連携拠点病院とは、我が国に多いがん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、および乳がん)およびその他各医療機関が専門とするがんについて、手術、放射線治療、および化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療および緩和ケアを提供する体制を有するとともに、各学会の診療ガイドラインに準ずる標準的治療等がん患者の状態に応じた適切な治療を提供しているとして指定されている病院です。当院で対応が難しいがんについては(例えば、希少がん等)、より専門的な治療のできる医療機関と連携をはかり、情報提供等をおこなえる体制を整えています。
また、令和5年6月1日から「がんゲノム医療連携病院」に指定されました。
当院では指定病院として以下の機能と体制を整備しております。
組織・体制について
がん診療運営委員会
当院では、がん診療連携拠点病院としての質向上を図るため、院内の関連部署や機能を統括する「がん診療運営委員会(下図)」を組織しています。
1 診療体制
(1) 診療機能
(2) 診療従事者
専門的な知識及び技能を有する医師及び医師以外の医療従事者の配置
(3)医療施設
専門的ながん医療を提供するための治療機器及び治療室等の設置
ダヴィンチ(ロボット支援腹腔鏡下手術)
PET画像診断センター
IMRT(強度変調放射線治療)
がん患者サロン・乳がん患者サロンの開催
敷地内禁煙実施等のたばこ対策に取り組むこと
2 診療実績
- 以下、いずれかの項目を概ね満たしている
- 院内がん登録数 年間500件以上
- 悪性腫瘍の手術件数 年間400件以上
- がんに係る薬物療法のべ患者数 年間1,000人以上
- 放射線治療のべ患者数 年間200人以上
- 緩和ケアチームの新規介入患者数 年間50人以上
- 当該2次医療圏に居住するがん患者のうち、2割程度について診療実績がある
3 研修の実施体制
がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会の開催
地域のがん診療に携わる医師等の医療従事者に対し、必要な研修の実施
4 情報の収集提供体制
(1) 相談支援センターの設置
相談支援機能を有する部門(相談支援センター等)
の設置
(2) 院内がん登録
当院におけるがん患者さんについて、詳細な治療の状況を含む情報を収集し、院内がん登録データベースに記録し、及び保存する
(3) その他
がん診療に関する情報提供・普及啓発
- 患者図書室
- 広報誌(こんにちは、インフォメーション)、リーフレット(がん診療あさひ)
- 市民健康講座・健康づくり出前講座・講師派遣
- 関連リンク国立がん研究センターがん情報サービス
5 臨床研究および調査研究
臨床研究などの実施と臨床研究・治験に対する普及啓発や適切な情報提供
6 PDCAサイクルの確保
専門的ながん医療に携わる医師の専門性や活動実績等を定期的に評価し、改善すること
- 第三者評価等の活用