神経精神科
各サービスの概要
病院サービス
こころの医療センター;児童精神科を併設しこどもの外来ユニット、入院ユニットを備え、こどもからお年寄りまで一貫した精神医療を提供しています。また、救命救急センターでは一次から三次までの精神科救急に対応し、千葉県精神科救急システムの基幹病院としての役割も担っています。約3,000㎡の十分にアメニティーに配慮された救急入院料病棟50床を有し、多職種チームにより、救急からデイケア、作業療法センターにおけるリハビリテーションまで連続性のあるサービスを提供しています。そして身体疾患や副作用にも十分に対応できる精神科ICUや陽圧室を設け、一般身体科との連携のもと、クロザピンや修正型電気けいれん療法、各種の精神療法等を行い、治療抵抗性の精神疾患に対する治療も行なっています。
地域サービス
カナダ・バンクーバー、カンボジア、イタリア等との国際医療協力を通じて、積極的に地域移行を行ない、アウトリーチサービスやハウジングサービスを充実させています。また、定期的に他の精神保健福祉医療機関との会議を開き、地域連携を深めています。毎年、精神保健福祉医療の地位向上のためフォーラムを開催しています。
医療データ
外来 児童、心的外傷等専門外来を含む 180名/日 救急753名/年
病棟 スーパー救急 40床(児童ユニット13床含む)平均在院日数46.1日
退院患者のうち1年未満に退院した率 98.9%
クロザピン 76例 m-ECT 329例/年
訪問 9,617件/年(ACT、通常訪問を含む)
教育
国際的視野をもった、優秀な精神医療従事者の育成を行っています。
精神科医の教育は、当科がもっとも重点をおいているものです。1981年当院が臨床研修指定病院となってから多くの優秀な精神科医を輩出し、当科はもとより、全国の研究所、総合病院、精神病院、緩和ケア病棟、クリニック等で活躍しています。
当科の精神科医の教育の特徴は、生物・心理・社会的介入を初期研修から、それぞれの優秀なスタッフから学ぶことが出来ることです。専修医の研修では、ACT研修、精神科リハビリテーション研修、精神療法研修をそれぞれの専門家のもとで行います。精神科志望の研修医は、カナダ・バンクーバーで精神科短期研修を行い、世界標準の精神医療を体験する機会があります。
さらに専修医コースに進み、適切な語学力があればカナダ・バンクーバーやアメリカ在郷軍人病院での1ヶ月間の研修が可能です。医局では、指導医、上級医が指導し、子どもからお年寄りの症例まで幅広く研修することが出来るように配慮しています。また、入院カンファレンス・4週間カンファレンスでは、精神科医師のほか、病棟看護師、精神科ソーシャルワーカー、臨床心理士、作業療法士が参加して、多職種による討論が活発に行われています。支持的精神療法カンファレンス、精神分析的精神療法カンファレンス、児童精神医学カンファレンス、脳波カンファレンス、外来カンファレンス等のカンファレンスで指導医や専門家から指導を受けることが出来ます。こうして、当院単独の研修で、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、日本総合病院精神医学会専門医が取得可能です。
また、専修医研修終了したのち、希望があればカナダ・バンクーバー等での長期海外研修や国内研修を強力にバックアップします。
研究、学会活動
当科では、活発に臨床研究や新薬の治験を行っており、論文執筆や各種学会でも発表を行っています。