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インフルエンザA抗原検査

インフルエンザウイルスは、エンベロープを持つRNAウイルスで、A型・B型・C型の3属に分類され、エンベロープ表面には刺状の2種の構造物HA(ヘマグルニチン)とNA(ノイラミニダーゼ)を 持ちます。その抗原性の違いから複数の亜型に分類されます。現在A型は、16種類のHAと9種類のNAが報告されており、絶えず少しずつ変化をしています。B型のHAとNAおよび、C型のHEは、A型に比べると多様性が低く亜型による分類はおこなわれません。

ヒトには急性の上気道および下気道感染を起こします。1〜2日の潜伏期に次いで発熱と共に頭痛、腰痛、間接痛、筋肉痛、全身倦怠、消化器症状などが高頻度に起こります。インフルエンザで最も問題となる合併症は高齢者の肺炎と小児の脳炎・脳症で、特に小児の脳炎・脳症は高熱、意識障害、痙攣を主徴とし極めて予後が悪いうえ、初発症状から中枢神経症状の発現および死に至る期間が極めて短いので、迅速な診断と処置が必要です。

迅速な診断を行うため、当院ではインフルエンザAウイルス抗原およびインフルエンザBウイルス抗原検出用試薬を用いた検査を行っております。

これは症状を示す患者さんより採取された検体から抽出した インフルエンザ抗原を検出するために、担体(膜フィルター)を利用したイムノクロマト法により形成される黒色ラインの有無によって結果を判定します。検出には、インフルエンザA型およびB型ウイルスに特異的なモノクローナル抗体を使用しているため、インフルエンザA型ウイルス表面のHA、NAが変異した亜型でもA型として検出されます。この検査の結果により適切な抗ウイルス剤による速やかな治療が可能となります。ただし、感染後ウイルスが増加し検出されるまでには時間がかかります。発症後6時間以内で64.3%7時間以降だは89.3%という報告もあり、発熱後すぐに検査をして陰性であっても、数時間後に検査をすると陽性になる場合もあります。

中央検査科では特異的な抗ウイルス療法の判断の支えとなれるよう、この検査を約15分で結果報告ができるよう24時間体制で対応しております。

中央検査科
2013年1月21日