1. ホーム
  2. ロボット支援腹腔鏡下手術のご案内

腹腔鏡下手術について

腹腔鏡下手術とは

 腹腔鏡下手術とは、手術部位周辺に小さな穴をいくつか空け、そこに直径12o程度の『ポート』と呼ばれる筒状の棒を立てその棒に鉗子を入れて行う手術です。
 鉗子には種類があり、適宜取り替えながら行います。体の中の様子はカメラを通じて映し出されますので、執刀医はその画像を見ながら作業をします。

 当院泌尿器科では、現在、腎臓に関する手術の6割ぐらいは腹腔鏡下手術で行っています。副腎(ホルモンを作る臓器)の手術にいたっては8割方が腹腔鏡下手術です。もちろん、病状や病期により腹腔鏡下手術が適さない場合もあります。

 消化器でも、大腸の手術は全国的には7割近く、胃も3割程度は腹腔鏡に移行していると思います。また、2010年度から肝臓の腹腔鏡が保険適用となりました。当初、肝臓の手術は腹腔鏡ではできないだろうと言われていましたが、道具と技術の進化により可能となり、安全性が認めらました。

ロボット支援腹腔鏡下手術とは

 通常の腹腔鏡手術では医師が直接鉗子を操作して行いますが、「ダ・ヴィンチ」による手術ではロボット支援"と言われているように鉗子の操作はロボットアームにより行われます。ですが、そのロボットアームを動かすのはあくまでも執刀医で、執刀医は「サージョンコンソール」という機械に座り、術野の3D画像を見ながら、4本のロボットアームを遠隔操作します。

開腹手術と比較した腹腔鏡手術の主なメリット

図

@ 手術中の出血量が少ない
 開腹手術と比較すると、筋肉を切る量が少ないので、出血量が少なく、輸血の必要性も低くなります。

A 傷口が小さい
 鉗子を挿入するための穴は直径8o〜12oほどの小さなものです。
 ※ 術式により異なる場合もあります。

B 術後の疼痛が少なく、感染症のリスクも低い
 傷口が小さいため、術後の疼痛が比較的軽いことに加え、開腹手術に比べると感染症のリスクも低くなります。

C 回復が早い
 傷口が小さいので、「美容的」なメリットもあり、疼痛も少ないので術後の回復が早く、早期退院、早期社会復帰が可能となります。

D 機能の温存性が高い
 鉗子の操作性が高く、緻密な手術が可能なため、機能を温存する可能性が高まります。

 泌尿器科の領域では、副腎は体の中心にあり肉眼では見えにくいのですが、腹腔鏡であれば臓器の近くまでカメラで寄って見ることができ、より視野が良いことも、術者にとってのメリットです。ただし、あくまでもポートを立てた場所を支点にした作業になりますので、どうしても可動域の制限は出ます。

 外科の手術を受ける患者さんの中には、開腹の方が緻密な手術だと思っている方もいらっしゃいますが、むしろ、細かい作業にこそ腹腔鏡が強みを発揮します。一方で、大きな塊や重量のある臓器を取り除くのには開腹手術の方が適しています。

通常の腹腔鏡下手術と「ダ・ヴィンチ」による手術の違い

図
3D画像とロボットアームの操作

図
「ダ・ヴィンチ」の鉗子

 「ダ・ヴィンチ」による手術では、鉗子の操作はロボットアームにより行います。そのロボットアームを動かす執刀医は、「サージョンコンソール」という機械に座り、術野の3D画像を見ながら、4本のロボットアームを遠隔操作します。

 通常の腹腔鏡ではポートに入れた鉗子の先が開閉するだけですが、「ダ・ヴィンチ」では鉗子の先が人間の手首と同じように自在に曲がるので、可動域が広くなり、鉗子には人間のような関節があり、腹腔鏡下手術では不可能だった「手」の様な動きが再現できます。また、通常の腹腔鏡手術の画像は2次元が主流ですが、「ダ・ヴィンチ」では、いわゆる3Dで奥行の確認ができます。

 従来の腹腔鏡下手術に比べて、奥行きを読み取って、手の様な動きが再現出来るようになったので、より正確な手術が可能となりました。