IMRT(強度変調放射線治療)
高精度放射線治療とは
高精度放射線治療とは、腫瘍に対して最大限の線量を与え、正常組織への線量を最小限に抑える治療です。
当院は「Vero4DRT」という治療装置でIMRT(強度変調放射線治療)や定位照射を行います。
IMRT(強度変調放射線治療)
IMRTは高線量が必要な病気や、近くの正常臓器への線量を下げたい場合に有効です。各照射野内の放射線の「強度」を「変調」することで、複雑な形に合わせて照射できます。
たとえば前立腺の場合、後ろには直腸が接しています。IMRTでは、直腸への線量はおさえながら前立腺に集中してより高い線量の放射線を照射することが可能になり、副作用を減らして治るチャンスを高めるということになります。
放射線治療分野の医学物理士のための基礎知識―医学物理士養成コアテキスト 篠原出版新社 より
SRT(定位放射線治療)
SRTは病巣を精密に位置決めして、放射線を多方面から病巣に限定的に集中照射して小さな病変に高線量を当てる治療です。大切な臓器の中に小さい病変があるような場合に向き、数の少ない脳転移や肺がんが対象となります。
定位手術的照射(ラジオサージャリー)に代表されるガンマナイフは1回の治療であるのに対し、SRTは数回に分割して照射します。