神経精神科日誌
2014年8月 医学生の実習生を訪問看護ステーション「旭こころとくらしのケアセンター」にて受け入れる
旭こころとくらしのケアセンターでは、平成26年8月に医学生3名の実習を受け入れました。「こころのバリアフリー宣言」の普及などを通じて精神疾患や精神障害者に対する理解を深めてもらうことを目的としました。すでに看護学生の実習受け入れも行っています。
地域で生活している精神障害者の方が、地域でどのような支援やサービスを受けて生活を送っているか、実際訪問に同行して障害者や家族のお話を聞いていただきました。
コミュニティ・メンタルヘルスチーム Community Mental Health Team (CMHT)
精神科では薬物療法だけでは解決しにくい、重度の障がいを持っている方がいらっしゃいます。その方たちの支援上の多様なニーズに対応するため、医師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士の多職種でチームを構成し、アウトリーチ(訪問)を中心とした活動をしています。臨床心理士も全ケースではないですが、支援に加わっています。
「重い精神障がいを持つ人でも、地域で安心して暮らし、一つでも多くの楽しみや、生きがいを見つけることができるよう支援する」という理念の下、包括型地域生活支援プログラム(Assertive Community Treatment, ACT)を目指しています。
見学では、実際に訪問に同行していただき、精神障がいを持つ方の支援を体験していただければと思っています。
精神科の支援では病院以外の地域福祉サービス(グループホームやホームヘルプなど)との連携も重要で、その点も感じていただければ幸いです。
地域生活支援のためには日々の支援の検討が重要なポイントで、朝のカンファレンスは毎日行っています。見学時間に余裕があり、朝のカンファレンスに参加していただければ、支援の全体像を把握していただけるのではないかと思います。
同行訪問をした医学生より
同行訪問をした医学生よりのお手紙には、「精神科訪問看護について見聞きするのは今回が初めてであり、非常に貴重な体験ができた」、「この見学を通して、精神疾患をはじめとする健康問題を抱えた方が地域で上手く生活していくために、自分は将来医師として何ができるのか考えさせられた」、「単に病気を治すのではなくその方の暮らしをより良いものにできる医師となるべく、今後一層学業に励んでまいります」等の内容が書かれていました。
精神科に興味を持ってくれる人がいることは私たちにとっても嬉しいことです!ご希望に合わせて、短時間でも調整することができると思います。気楽にお声かけください!
今後も精神医療・福祉に係わる人材育成等にも努力していきたいと思っております。
2014.10.16公開