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中央検査科

検体検査部門

中央採血室

本館2階のエスカレーター奥側に位置し、小児科を除く各科外来患者1日約600名の採血及び採尿を臨床検査技師と看護師の6~8名(午後は2~3名)で行っています。2台の自動採血管準備システムBC-ROBOを設置して故障時にも迅速に対応し、患者さんをお待たせしないよう心掛けています。また、採血台情報端末(アシスト)を利用し患者情報の共有を図りサービス向上に努めています。

生化学検査

生化学検査は診療前検査に対応するために、汎用自動分析装置TBA2000FR(3台)と血糖を測定する専用機GA09ⅡとHbA1cの測定器HLC-723G11(2台)を導入し、迅速・精確・高品質の値を臨床に提供しています。毎日の精度管理をはじめ、試薬メーカーサーベイや日本医師会サーベイをはじめとする外部精度管理に参加し、優秀な成績を収めています。その他浸透圧や深在性真菌感染症のスクリーニング検査にも、迅速な対応をしています。

腫瘍関連検査・内分泌学的検査・心筋マーカー検査・感染症関連検査・薬物検査等の項目を実施しています。導入機器として、全自動化学発光免疫測定装置ARCHITECTi4000SR/1000SR(測定時間約30分)、全自動エンザイムイムノアッセイ装置AIA600Ⅱ/AIA2000(測定時間約20分)、特殊な薬物分野ではビトロス350(測定時間約10分)を使用して業務を行っています。薬物検査業務を担っているため、薬剤部TDM科と連携して血中薬物濃度を測定し、診療に貢献しています。

免疫血清検査

自己免疫関連検査(抗dsDNA抗体など)、アレルギーの原因として考えられるカビ・ダニ・食物・花粉などの抗原(アレルゲン)に対する特異的IgE抗体の有無について調べるアレルギー検査、HIV感染確認のためのウエスタンブロット法による抗体検査、遺伝子増幅検査、細胞表面マーカーの測定などを行っています。

他にも、フローサイトメーターを用いての表面マーカーやサイトカインの測定などにより臨床研究を支援しています。

血液検査

血液検査室では血算といわれる血球計数測定や顕微鏡による血液細胞の検査を行っています。貧血や感染症、白血病などあらゆる疾患の病態解析や診断、治療効果の判定に必要な検査です。また、出血のしやすさや血栓症に関わる凝固機能の検査も当検査室で行っています。

一般検査

一般検査は2階採血室の隣の一般検査室で行っています。隣接するトイレには尿提出窓口を設置し、トイレの外に出ることなく直接検査室に提出できるようになっています。一般検査は主に尿の定性検査(タンパク質、糖、潜血、白血球など)、尿の有形成分(赤血球、白血球、円柱、細菌、結晶など)を自動分析装置と顕微鏡で検査しています。その他に、糞便(潜血、寄生虫検査など)、髄液、穿刺液、関節液、精液などの検査を行っています。

細菌検査

生活環境中には多くの細菌が生息しています。人間の体内にも常在菌と呼ばれる細菌が生息しており、病原性を持った細菌が外部から侵入・定着することを防いでいます。

感染症は、有害な細菌が体内に侵入したり、常在菌のバランスが崩れて病原性のある細菌が急激に増加することによって引き起こされます。細菌検査室では患者さんの検体から病原菌を検索し、検出された細菌に対してどのような抗生物質が効くのか感受性検査を実施しています。当院は救命救急センターを併設しており一次~三次の救命救急患者に対して24時間体制で診療に当たっています。随時臨床材料から細菌検査を実施することで、劇症型A群レンサ球菌感染症の早期発見治療に大きく貢献しました。

輸血検査

当院は一次~三次救急対応の救命救急センターをもつ病院である為、24時間体制で輸血検査業務を行っています。輸血を必要とする患者さんの血液型や不規則抗体検査、交差適合試験の他、輸血に伴う副作用検査や新生児溶血性疾患の検査、直接および間接クームス試験等にも対応しており、夜勤者が解決困難な場合は輸血専任技師、医師が待機体制で問題解決に対応しています。

血液製剤や自己血の保存管理、患者さんへ輸血された製剤履歴等の管理も輸血検査室で管理し、安全な輸血に取り組んでいます。