1. ホーム
  2. やさしい医学情報
  3. 当院の取り組み
  4. クリニカルパスを用いた医療

クリニカルパスを用いた医療(クリニカルパス委員会)

耳慣れない言葉とは思いますが、今、われわれの施設では、クリニカルパスなるものを用いた医療を全病院的に推進実行しております。

クリニカルパス(以下パス)とは、いわば疾病ごとに標準化された「治療計画書」のことで、その作成には病院の全職種が個々の専門性を認識して参加しており、チーム医療にとって最大の効果を引き出すものとなっています。

パス運用にあたっては、作成されたパス表(治療計画表)に準拠するわけですが、これは、縦軸にケアの領域(治療、検査、処置、観察項目、食事、活動、教育指導など)、横軸に時間(日、ステップ、治療フェーズなど)からなる二次元構造で示されています。

このパス表を患者さんと共有することで、患者さんはインフォームドコンセントの中身がより具体的にわかり、ご自身が受けられる医療の全工程がわかり、ご自身の医療への積極的参加が可能になったといえます。

パス作成に際しては、従来の経験的慣習的医療を再検討し、科学的根拠に基いた医療を導入するよう努めました。その結果、ムダな検査や投薬が省かれ、余計な入院日数の延長が防がれ、結果として医療費が節減されています。このようにパスは医療の質と効率の向上のために、今や多くの施設の医療の現場では欠かせない手段となっています。

しかし、すべての患者さんにパスが適用されるというわけではなく、患者さんの疾患、病態によってはパスが採用されないこともあります。パス運用中にあっても、不測の事態が発生し(これをバリアンスといいますが)パスを中止せざるをえないこともあります。

これまでは、事態が発生してからの医師の説明を唐突に思われたことが少なからずあったことと思います。パスの時代では、不測事態に対する医師の説明も予定医療の文脈の中でご理解いただけるようになったといえます。われわれの病院では、平成11年9月よりパス委員会を立ち上げ、作成されたパスを吟味し、よりよいものにすべく、さまざまな職種が参加して全病院的な検討を重ねています。

多くの質のよいパス作成につとめ皆様に満足していただけるように努力してまいります。