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冬場の肌トラブル対策: 2014年2月

冬場は空気が乾燥し、肌への影響も多くなる季節です。肌トラブルの対策について、お話しします。

乾燥による症状と原因

この時期の肌トラブルとして代表されるものは、「ドライスキン(乾燥肌)」です。特に高齢者は、年齢的に皮脂膜が少なくなり、肌の表面に粉が吹いているような状態になると、かゆみが出てきます。掻き過ぎると傷ができ、そこから細菌が入り感染症を招きます(右上図を参照してください)。皮脂膜が皮膚をバリアしているので、皮脂膜の欠如が皮膚トラブルを起こす原因となります。

乾燥を防ぐために

まずは、体の洗い方です。高齢者は年齢的に皮脂膜が少なくなるので、外から補わなければなりません。皮脂を取り過ぎないようにするために、石鹸は弱酸性と表記されているものを選びましょう。ナイロンタオル等でゴシゴシ洗うのは皮脂膜が欠如してしまうので非常に良くありません。泡を乗せるだけで汚れは十分取れます。ナイロンタオルは石鹸をよく泡立てるくらいにし、その泡を手に乗せ優しく洗うようにしましょう。皮脂膜を取り過ぎていない証拠ですので、少しヌルヌル感が残る程度で良いです。
次に、洗った後の保湿が重要です。取れてしまった皮脂膜を保湿で補いましょう。洗う一方では皮脂膜を落とすだけになり、ドライスキンになってしまいます。保湿は、市販のクリーム等で十分です。しかし、肌が荒れている状態では、尿素入りのものはしみる事があるので注意が必要です。
肌は、成人で1カ月、高齢者で2〜3カ月で生まれ変わります。かゆみが出ている状態でも、洗い方等に気を付ければ改善され、安定してきます。

肌を守るためのアドバイス

ドライスキンは、かさつき・かゆみの症状が出てきます。皮膚は元々弱酸性ですが、ドライスキンの症状が出ている状態では「アルカリ性皮膚炎」となっていることが多く、アルカリ性は皮膚に付いた細菌を弾く力がなく、容易に皮膚感染症を起こします。寝たきりの方やおむつをしている方のお尻がただれるのは、弱酸性の肌より強いアルカリ性が排泄物に含まれているからです。当院では、おむつをしている入院中の方の肌を守るため、弱酸性の石鹸で洗った後、撥水クリームを塗り、排泄物から肌を保護しています。肌にとって、蒸れも乾燥も良くありません。夏でも冷房でドライスキンになる事がありますので、一年を通して保湿が必要です。
アトピー性皮膚炎など病名がついた場合は、皮膚科を受診し軟膏などの塗り薬が必要となります。
まずは、熱いお湯で洗わない、強く擦らない、石鹸は弱酸性のものを使用する、保湿剤で保湿をする等の予防をして弱酸性の肌を保つようにしましょう。


 スキンケア相談室
  加瀬 昌子 皮膚・排泄ケア認定看護師