今回の多磨全生園の見学は、とても貴重な経験になりました。
まず、私はハンセン病の知識がほとんどなく、疾患名を聞いたことがあるという程度でした。見学に行くので文献を読んでみましたが、なかなか疾患の理解にはつながりませんでした。
見学して、100年の隔離・今も残る偏見や差別・患者様の受けた精神的ダメージについて知ることができました。家族のために療養所に入る辛さは、私の心に染みるものがありました。ハンセン病になり、家族の一員として認めてもらえず、家族が社会からの偏見や差別を受けないために療養所での生活を強いられる。
好んでなった疾患ではないのに、生きる権利・生存する権利を奪われる。
人間としてとても残酷なことだと感じました。 辛いのは疾患にかかっている本人であるのに、周囲はそれを認めず、受け入れられない時代であったこと。
今も少なからず差別・偏見という形で残っていることは、とても悲しいことだと感じました。正直、私も偏見をもっていた1人でした。やはり、外見だけを見てしまい、抵抗があったのは事実です。
成田先生の話の中の「自分の病気に出来てない」からだったと思います。 人の痛み・辛さのわかる人間になりたいと思いました。強制して改善できるものではありませんが、社会全体でも差別・偏見が無くなり、人間として生きる権利を守れる社会になっていければ良いなと思います。 今回見学させていただき、たくさん考えさせられることがありました。見学できて良かったと思います。ありがとうございました。
熊谷みのり