毎年行われる千葉県看護学生研究発表会の11月19日に参加校23校26課程が参加して千葉県文化会館で開催された様子を報告します。
当校は、下記の発表をいたしました。
口演発表
「失見当識、自発性低下により、セルフケア不足のある患者を支えるかかわり?長戸の意欲を引き出す4つのケアからの考察マインス」
示説発表「右手が使えないと思っていたためにADLが低下していた片麻痺のある高齢者への援助?エンパワメントへ働きかけて?」
昨年から口演発表に加え、大ホール入り口のホワイエにて、示説発表をするようになりました。各種の看護学会にてポスターセッションが為されていることを受けての取り組みかと思います。昨年は5演題だったこの示説発表も、今年は10演題と倍になり、発表方法も看護技術の実演などの工夫がみられました。
以下は聴講した2年生の感想です。
発表は、私には思いつかないだろうな、という発想や、知らなかったことなどたくさんのことに触れることができて、とても楽しく新鮮だった。共通して感じたのは、誰もがその患者さんに対して真剣で、必死で、愛情(のようなもの)があるということだった。だから「すごいなぁ」と思うような援助や研究になるのだと思う。これから私達も実習が始まるが、小児への接し方にすごく不安があった。今回の発表では、接し方や遊具の工夫、どのように治療に参加してもらうか、エプロンを揺らしてみせるなど、参考になることがたくさんあった。
第?群の“対象の理解を深める看護”では、医療者側と患者側の物事のとらえ方の違いを感じた。こんな時はこういった対処が正しい、当然だと思っていることが実は患者さんを不快にさせている、ということもある。常にこれでいいのだろうか?という思いを持つことが大切だと感じた。
第?群“指導を必要とする対象への看護”では、患者さんに指導内容をわかってもらう、生活に取り入れてもらう工夫がたくさんあった。そして、そのためにはまず学生自身が患者さんを知ろうとする努力・姿勢が大切なんだと感じた。そうでなければ患者さんの必要とする援助は行えないし、患者さんも心の内を見せてはくれないと思う。内容としては、対象に合わせた方法、例えばシールを貼ることで視覚的に理解する。繰り返しによる記憶などは、年齢や理解力をよく考慮している。また、患者さん自身が考えを深めていけるよう支援し、自己決定を促すという点では、オウム返しや質問は時に効果的であり、一緒に学ぶという姿勢も大切だと感じた。次に、ストーマの受容・セルフケアの獲得だが、これは患者さんへの接し方だけでなく、日々の記録や様々な視点からの評価・まとめに驚いた。患者さんは自分の身に起きていることなので、もちろん、関心がある。その気持ちをうまくセルフケア獲得につなげているな、と思った。ストーマモデルの効果、学生や看護師の評価による進歩具合の自覚、成功体験の積み重ねが患者さんを支えたというのがよく伝わってきた。また、プライバシーへの配慮もされていた。発表後、ストーマモデル以外に受容への働きかけとして行ったことを尋ねてみた。すると、患者さんが知りたいと思った時に指導する、そうでない時は無理に触れないなど、患者さんのペースで進められたことが受容を促したのだと思った。
第?群“終末期にある対象への看護”では、他人である学生でも、これほど患者さんに寄り添えるものかと圧倒された。特に、14 席では“傍にいる”ことがどれほど大切なものであるかと感じ、衝撃的でもあった。私メッセージとして気持ちを伝えること、正直であることの大切さを感じた。
全体の発表を聞き、今の私に何ができるだろう?と不安になった。学習の必要性を感じた。
(S)