ハンセン病医学概論に始まり、全生園内・病院見学、資料館館長の講義、
そして資料館見学、語り部の方のお話と大変充実した時間を過ごさせて頂く
ことができました。
学生にとっては見るもの・聞くもの初めての体験で,驚きと共に色々な
ことを考えさせられたようでした。先生方の問いかけに自分の偏見に気が
付いたり,看護者としての自分に向き合うことが出来たと思います。
残すところ4か月余りで看護専門職になる学生の心に響いたものは多く
この先の人生を進んでいくにあたり良い経験になったと思います。
(担当教員)
ハンセン病という病気の名前を聞いたことがあるだけで、それが
どのような病気であるか、その歴史などについて,初めて触れる機会
となりました。今回見学をさせて頂き、らい菌の感染力はとても弱い
こと、成人であればほぼ発症することはないこと、抗菌薬を飲めば発症を
抑えることができると分かりました。また、症状が外見に表れることで
悪いことをしたからハンセン病になると差別や偏見があり、伝染病と
称されて隔離政策となったことで、差別や偏見がより強まり、今でもその
名残があることを知りました。
全生園の敷地内を見学させて頂き、敷地内は教会や神社,寺院など
宗教地区という場所があり入所者の方がここで日々お祈りなどをされ
宗教を心の拠り所としていたことを感じました。先生のお話を聞き
「私たちが風邪をひくように、偶然にらい菌に感染し、発症したという
ただそれだけのことである」という言葉が心に残りました。今でも症状が
外見に表れる病気や精神病、障害のある方に差別や偏見はあります。
その方は,病気や障害を持ちながら生活している「人間である」という
ことを忘れてはならないというご指導をいただき、医療者として、人として
大切な価値観を学びました。
ハンセン病の入所者の方が年々減っていく中で、次世代にこのような
現実があったことを伝えていく役目が私たちにあると感じました。
(48回生)